写真という形の箱舟

先日、旦那が資格の本を買いに行くというので、大型書店についていった。
大きい本屋に行くといつも生物学のコーナーをチェックするのだが、今回は良い一冊を見つけて衝動買いしてしまった。

それがこれ↓

「NATIONAL GEOGRAPHIC PHOTO ARK 動物の箱舟 絶滅から動物を守る撮影プロジェクト」

PHOTO ARK 動物の箱舟 絶滅から動物を守る撮影プロジェクト(Amazon)

動物の箱舟 PHOTO ARK 絶滅から動物を守る撮影プロジェクト(楽天)

まだ途中までしかみて無いんですけど、いやもう最高。めっちゃお勧め!
Amazonさんと楽天さんのリンク一応張ってみた。
多分サンプルとか見れるはず。


写真はジョエル・サートレイ氏が撮ったもので、撮影風景とかコメントとかも所々にある。
ハリソン・フォード氏、ダグラス・H・チャドウィック氏をはじめ、生物の保護に携わる人々の文章もまた読み応えがあって素晴らしい。
何より、ちゃんと動物の和名・学名・IUCNのレッドリストの分類が併記してあるのがありがたい。

数多くの初めて存在を知る動物たちに出会えるというだけでもこの本を買ったかいがあったと思う。
カマキリとホッキョクギツネを並べる本ってはじめて見るよ!
f:id:toppa29:20170820191000j:plain

是非手にとってみて頂きたいと思う動物が本当に沢山いる。
キタオポッサムの親子の写真なんか母親の表情が「子育てで忙しいのに写真撮影ってどういうことよ!」とでも言いたげだし、ジャガーネコなんてベロ出してるのが可愛すぎる。
蜂もアップで撮るとモフモフ具合がわかるし、オタマジャクシの写真載せて○○ガエルって書いてあるのも最高。
個人的には虫が本当に苦手で苦手で、写真でもどうかと思っていたが、そこまで「ウワァ!!!」となるものには今のところ出くわしてない。
写真に写る動物たちの可愛くて変てこで奇妙なことといったらもうたまらない。


この写真集を見ていて、以前「これが見納め ― 絶滅危惧の生きものたち、最後の光景」という本↓

これが見納め―― 絶滅危惧の生きものたち、最後の光景


を読んで、「なぜ保護活動に打ち込むのか」という問いに「彼らがいなくなったら世界はそれだけ貧しく暗く寂しい場所になってしまうから」と答えてあったのを思い出した。

私たちの身近な動物園・水族館などからキリンやゾウ、ペンギンなどが消えてしまったらいかに寂しい世界になるか思いをはせることは出来る。
でも知らない生物は?人知れず消えていく生物たちは?
誰かが保護活動を必死にしていても、私は自分が知らない生物に思いを寄せることは出来ない。
存在を知れるというだけで本当に私にとっては価値のある衝動買いだったと思う。